2024年2月、個展を終えたばかりの
「Oniraku」さんに
グラフィティに興味を持ったきっかけや
名前の由来、影響を受けたライター
今後の活動などについて
インタビューさせてもらいました。
「Oniraku」さんはこれまでに
4回の個展を開催、
JR名古屋タカシマヤにて
高さ2.6m幅9mのウォールアートを展示、
企業や個人からの依頼でイラスト制作や
内装などへのペイントを行ってきました。
- グラフィティライター「Oniraku」プロフィール
- グラフィティに興味を持ったきっかけ
- 「ライター名って何?」見様見真似で始めたグラフィティ
- 唯一続けてたのが絵今も延長線上でほんまに好きで続いてる
- 影響を受けたライターと「Oniraku」という名前の由来
- オリジナルキャラクターDIMについて
- 初の個展を開催することになった時の気持ち
- 見せることによって世界が広まったり表現の幅が広がって行くと思う
- 展示のテーマについて
- 卒業制作で優秀賞 半永久的に巨大な壁画を展示
- 制作について
- 依頼について
- 好きなライターや注目しているライターについて
- 今後の活動について
- 最後に
グラフィティライター「Oniraku」プロフィール
三重県出身。
オリジナルキャラクター「DIM」が自由気ままに趣味を楽しむ姿が印象的。
2022年に初の個展を開催。
個展をきっかっけにライブペイントや壁画の制作など活躍の場を広げる。
今後の活動から目が離せない注目の若手ライター。
▼過去の実績を詳しく知りたい人はこちら
>>グラフィティライターOnirakuとは?
グラフィティに興味を持ったきっかけ
・自己紹介お願いします。
Oniraku(以下Oni):Onirakuです。
タグネームは「DIMS」で活動してます。
・グラフィティを好きになったきっかけは何ですか?
(Oni):16歳の時にHIPHOPにハマって
MVに映ってるグラフィティを見たのがきっかけです。
「スプレーで絵が描けるんや」みたいな感じで
衝撃を受けました。
その時から絵描くのは好きだったので
ちょうどそことマッチしてグラフィティに
惹かれていきました。
「ライター名って何?」見様見真似で始めたグラフィティ
・HIPHOPのMVをきっかけにすぐにグラフィティを始めましたか?
(Oni):グラフィティを知ってすぐに
ホームセンターにスプレー買いに行って
橋とかに書いてました。
何も考えず日本缶を買ってやってたんですけど
めちゃくちゃ垂れるんで
ひどいもん書いてましたね。
友達2~3人とただの落書きみたいなものを
書いてた覚えがあります。
・その当時はスローアップやタグっていう概念はありましたか?
(Oni):存在は知ってるけど
名前までは知らなかったです。
グラフィティの文字がライター名っていうのも
わからんくて、「なんか意味があんのかな」
みたいな状態でやってました。
グラフィティがどんなものか
よく知らないので書く文字は
毎回違ってました。
・その時はライター名とか作ってなかったんですね
(Oni):「ライター名って何?」みたいな
それすらも知らない時代です。
当時三重に住んでて高校生なので
行動範囲も狭いじゃないですか、
だから日本にグラフィティがあることすら
知らなかったんで海外のものって思いこんでて
見様見真似でやってました。
・覚えてる範囲で書いた文字やワードはありますか?
(Oni):それ聞くんですね(汗)
まぁ「CHILL」とか書いちゃってましたね(笑)
・それっぽい言葉絞り出してる感じがいいいですね(笑)
(Oni):厨二病っぽいですよね(笑)
唯一続けてたのが絵今も延長線上でほんまに好きで続いてる
・友達と書いてる時はアーティストやライターとして活動していこうっていう気持ちはありましたか?
(Oni):全然無いですね。
普通に絵を書くの好きだったんで
やってるみたいな感じです。
・絵の道に行こうと決めたのはいつごろですか?
「これから絵1本でいこう」みたいなのはなくて
それこそ好きだったので、
自然に続いとった感じで
唯一続いとったんがそれで、
スポーツとかも続かんくて
唯一続けてたのが絵やったから、
なので今も延長線上で
ほんまに好きで続いてるという感じですね。
絵だけで食っていけるなら
そんな嬉しいことはないですけど
「絵で稼いで生活しよう」という
モチベーションで
続けてきたわけではないです。
影響を受けたライターと「Oniraku」という名前の由来
・影響を受けたライターはいますか?
(Oni):ブラジルの「Cranio」さんて人にかなり影響を受けました。
「Cranio」さんに憧れて
そのリスペクトから「Cranio (クラニオ)」って名前を
反転させて「オニラク」って思いついて、
それがめっちゃ日本っぽかったので
「おぉこれや」ってなって
「ONIRAKU」になりました。
それで名前に「鬼」って入ってるので
鬼のキャラクター作ろってなって
DIMの元になる鬼のキャラクターが
できました。
「Cranio」さんは
青いキャラクター描くんですけど
僕も最初は真似して
青いキャラクターを書いてました。
でもある時「まんまやん」て思って
そこから見過ぎちゃうので
見やんようにして、
「Cranio」さんの絵から
距離を置くようにしました。
他に影響を受けたライターは
「バリーマッキー」や「鷲尾」さん、
「Kichi」さんです。
落ち着いた色の使い方が好きです。
オリジナルキャラクターDIMについて
・現在DIMくんを中心とした作品が多いですが最初からキャラクターを軸に描いていこうと思っていましたか?
(Oni):そうですね。
最初に見たグラフィティが
キャラクターメインの
グラフィティだったので
その影響でキャラクターメインで
描いていこうと思ってました。
逆に今はキャラクターに
縛られている感があって、
少し悩んでいるとこです。
・キャラクター以外を書いていきたい気持ちがあるんですね。
(Oni):キャラクターを
消すことはないと思うんですけど。
模様とかモチーフみたいなものを
増やしていきたいとは思ってます。
「KAMI」さんの模様が
オリジナリティあって良いなぁ
と思ってるんですけど
なかなか自分で考えだすのは難しいですね。
・DIMくんには誰かモデルがいるんですか?
(Oni):似るように描いてるわけじゃないですけどDimは一応自分自身ていうふうに考えてます。
キャラクターの名前も
自分に関係する名前がよくて
僕が生まれた全く同じ日に
「DIM dium」っていう惑星が
発見されたらしくて
そこからとって「DIM」になりました。
惑星好きとかじゃないんですけど
自分に関係するものが良くて
探してたら「DIM dium」を見つけました。
・ご自身がモデルだからスケボーに乗ったりとかキャンプしてたりするDIMくんが書かれているんですね。
(Oni):そうですね。
スケボーとかキャンプとか
スプレー缶持っていたりします。
・お酒のような瓶を持ってるDIMくんもいますがonirakuさんも結構飲むんですか?
(Oni):いや、僕自身は酒弱いですね。
飲めはするんですけどすぐ潰れるっす。
普通に居酒屋で潰れちゃいます。
酒やめようと思ってるんですけど
友達とかと行くと飲んじゃって、、、
・だから瓶持ってる時は潰れてるんですね。今回の展示でも瓶持って潰れてるDIMくんがいましたよね。
(Oni):確かにお酒持ってる時は
潰れてるDIMが多いですね!
言われて気づきました(笑)
・DIMくんは口元が隠されていますが何か理由があるんですか?
(Oni):ブラジルのライターの少年や
アーティストはティシャツを脱いで
口元に巻くんですよね。
そこからインスピレーションを受けて
DIMくんもそうなりました。
・ティシャツがモチーフになっているんですね。
(Oni):一応そんな感じです。
モチーフはティシャツなんですけど
見てもらう人には好きに想像してもらって
楽しんでもらいたいですね。
口元以外でもそうゆうふうにしていきたくて
「何の絵だろ」っていう絵とか
抽象的な絵で、見る人に何か考えて
想像してもらって
楽しんでもらえるような絵を
試行錯誤中です。
・今後口元が描かれることはなさそうですね。
(Oni):今後どうなるかわからないですけど
今のところ書く予定はないですね。
万人受けするのは
シンプルでわかりやすい絵だと思うんですけど
見る人が想像したり考えてくれたりするのが
面白いので抽象的にした作品も
増やしていく予定です。
・DIMくんはスケボーに乗っていたり持っていたりすることが多いですがスケボーを選んだ理由には、自身の経験や思い出が反映されていますか?
(Oni):そうですね。
高校生から25歳くらいまで
スケボーしていたので自分の趣味が
反映されています。
スケボーも今はやめちゃったんですけどね、
やっぱ続いてるのは絵だけです。
初の個展を開催することになった時の気持ち
・2022年に岩田商店さんで個展をやることになったきっかけや経緯を教えてください。
(Oni):自分自身は好きで書いてるだけで
展示したいとかそーゆーのは全くなくて
地元の友達と「いなべが盛り上がってきてる。展示できるスペースがあるらしい。」みたいな話をしててそれで友達に「応募してみたら?」みたいに言われて応募してそしたら通ってっていう感じです。
・個展が決まった時どんな気持ちでしたか?
(Oni):展示したいとか
将来は絵で生活するとか
思っていなかったので
審査通って展示することになったけど
展示したところで「見てくれる人おんのかな」
「展示する意味あんのかな」みたいな感じでした。
見せることによって世界が広まったり表現の幅が広がって行くと思う
・嬉しい気持ちよりも不安に近い感情が大きかったんですね。
(Oni):そんな感じですね。
当時は展示する意味がわからなかったです。
「展示したところで売れやんやろうしな」みたいな。
でも実際やってみたら展示をきっかけに
繋がった人もいて、
展示の大事さとかも知ったし
見せるべきやなと思いました。
自己満だけで終わらせるのもいいけど
見せることによって世界が広まったり
表現の幅が広がって行くと思うようになりました。
・個展を通して繋がった人は例えばどんな方がいますか?
(Oni):岩田商店さんの
1階の展示スペースで
やらせてもらうようになってからは
結構出会いがありました。
ノビさんていう元ライターで
大学の先輩がいて「岩田商店」さんの
メインスペースで展示やったくらいから
気にかけてくれています。
ノビさんのおかげで「Space Monkey」さんや
「komesennin」さんと
ライぺ(ライブペインティング)ができました。
・個展をきっかけに先輩が気にかけてくれるようになって他のライターやアーティストの方と繋がることができたんですね。
(Oni):そうですね。
個展をきっかけにすごい経験させてもらえました。
めちゃくちゃありがたいし
大先輩の「Space Monkey」さんや
「komesennin」さんと一緒に
ライブペイントする日が来るとは
想像もしてませんでした。
メインスペースでやらせてくれた
岩田商店のオーナーさんと
先輩方と繋げてくれた
ノビさんにとても感謝してます。
展示のテーマについて
・「BUFF」や「ALL CITY」など個展のテーマはどうやって決めてるんですか?
(Oni):グラフィティを
テーマに書いてるんで
スラングの中から
展示のテーマを決めていきます。
「BUFF」に関していうと
ストリートの壁は塗って消されて
塗って消されてっていう感じで
層になっていくじゃないですか。
消されてるけど薄く残っていたりとか、
その部分てキャンバスの作品には無い部分で
面白いなと持って「BUFF」を
展示のテーマに選びました。
「ALL CITY」は
町全体にグラフィティを残していくっていう
意味なんで今年の抱負として
自分の作品を広めていくって意味もあって
「ALL CITY」になりました。
卒業制作で優秀賞 半永久的に巨大な壁画を展示
・大学に展示してもらってる作品は卒業制作の作品ですか?
(Oni):そうです。卒業制作です。
絵画、グラフィックデザイン、
パッケージデザインとかジャンルがあって
絵画のジャンルで優秀賞かなんかで
選んでもらえて
半永久的に展示してもらえることになりました。
・学校の生徒からの投票ですか?
(Oni):あの時は学生と見にきてくれた
一般の人も投票できた気がします。
制作について
・作品を作る上で気をつけていることはありますか?
(Oni):他のアーティストと
かぶらないことは意識しています。
できるだけオリジナリティを
出していきたいです。
あとはDIMを中心とした
作品にしようと思ってます。
DIMを軸にしている部分は
今後変えていきたい部分でもあります。
・Onirakuuさんの作品は落ち着いた色が多い印象ですが色については何かこだわりがありますか?
(Oni):完全に自分の好みなんですけど
色数が多いのが好きじゃないので
数色しか使ってないです。
「KICHI」さんや「鷲尾」さんの
色の使い方や色味が好きで
参考にしている部分もあります。
黄色と黒の2色で
パキッとした感じにハマった時期もあって
4度目の個展「ALL CITY」では
黄色と黒だけで描いた作品を3点展示しました。
黄色と黒の作品は
今回の展示でも結構評判が良かったです。
学生の頃はカラフルだったんですけど
今は変わったのでその時々で
色の好みは変わってます。
またカラフルになるかもしれないし
今後の色の使い方はわからないです。
依頼について
・個人や企業の依頼が増えてきている印象があります。SNSを見て依頼される方が多いですか?
(Oni):基本的にはSNS見て
依頼してくれる人が多いですね。
個展の会場で
「こんな絵かけますか」みたいな感じで
声をかけていただくこともあります。
好きなライターや注目しているライターについて
・現在は名古屋在住とのことですが名古屋で注目しているライターやアーティストはいますか?
(Oni):若手で言ったら
「MERO」くんは結構動いてる印象で
注目してます。
SQEZさんやZECSさんESPYさん鷲尾さん
Disacofさんなど大先輩たちのことも好きで
よく見ています。
・名古屋以外のライターやアーティストで好きなライターやアーティストはいますか?
海外だとブラジルの「MUDO」さんて人がいて
めっちゃ好きです。
ユルめのキャラクターとか好きで
影響受けてますね。
日本人で言うと「SH11NA」さんのことも
リスペクトしてます。
「SH11NA」さんは
グラフィティ始めて少し経った高校2年のころに
存在を知って日本人でも活躍してる人がいるんだ
って思った記憶があります。
いい意味で一匹狼というか貫いてますよね。
今後の活動について
・今後の活動について目標などありますか?
(Oni):ビル一面の壁画をやりたいです。
あんなのできたらめちゃくちゃ楽しいやろなと
思ってるんでいつかやらせてもらいたいです。
・今後の予定について教えてください。
岡崎のExpressさんで
個展とコラボアパレルをリリース予定です。
会場が決まってないんですけど
岡崎の「RMA」くんと2人展をやる予定です。
・本日はお時間いただきありがとうございました。今後ますますのご活躍を祈っています!
最後に
Onirakuさんへのご依頼は本人が運営するInstagramアカウントにDMでご相談ください。
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2024年2月現在インスタのフォロワーは694人。
▼Onirakuへのご依頼はこちらから
@oniraku_←Instagramアカウント
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